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プロローグ

「海洋輸送用コンテナを利用してショップをつくる」ということを考えたのは今からもう3年以上も前のことである。それは単なる思いつきではなく、かねてよりベーカリーショップを立ち上げる時の総事業費が余りにも大きく、そのような負担ではベーカリーを新しく起こす事についての経済的ハードルが高すぎるということで、コストダウン要素について色々と研究していた結果として「コンテナを躯体として利用する」という一つの方向にたどり着いたからであった。

しかしながら、イメージがよくない、あるいはイメージが湧かない。もし一般の方が思いつくならばテキ屋的「たこ焼き屋」のようなイメージしか湧かないかも知れない。そんな事はわかっていたが、実物を実際に調査しに行ってみてなかなか驚いたのだが、「美しい」のである。

構造体としては4本ポストに折り板のコールテン鋼で支えるほぼ壁式モノコックボディーです。このことは実は強度はあるものの。建築物として建築確認申請を出そうとすると一般的な建築の構造解析の方法では出来ないので、建築確認申請を認めてもらうことに少々手間取りそうな感じを覚えながらも、そのローコスト性の魅力の方が勝っていた。(結果的には平屋であればなんとか確認申請も通すことが出来る)

一般的に持たれそうなイメージを払拭するため、にとにかく「そういわれればコンテナだけど、へぇーこんな事が出来るんだ」というデザインをまずはつくることとし、「デザイナーズパッケージ」というパッケージ商品として扱うこととした。

WEBでの人々の反応は上々で、かなりの数(25〜30件)の問い合わせが来た。しかしながら、やっぱり人々の持つイメージはやはり同じ所なのだろう。「実物はどこで見られますか?」と尋ねられる。

「いや、発表したばかりでまだ実施に至っていません」というふうに答えざるを得なかった。上のイラストがその時のイメージイラストです。資本力があればこれで事務所でもつくって事務所兼用のショールームでもすればすぐに誰をも納得させられるのにと思っていた。

このときのティピカルな構想パターンは、40feetコンテナを2つ合わせた17坪程度のベーカリーカフェを想定していたのです。そして、「いいのになあ」と思いながら、月日が流れてしまいましたが、そんなある日、話は突然に進展し始めたのです。

「公園内に置くショップをコンテナでつくりたい。なぜなら、季節によって設置場所を変えたいから」というオーダーがやってきた。これが「MOCA-Project」の始まりだった。

構想していた標準タイプの40feet×2台の室内に客席も持つタイプと違い20feetのコンテナでキオスクみたいな感じの小さなタイプだが、コンテナの「負」のイメージを消し去るには充分なモデルに成り得るという感じであった。


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